真和の更新担当の中西です!
真和のよもやま話~part10~
耐震性
ということで、耐震性の高い基礎の種類、耐震性能を向上させる施工技術、耐震補強の方法、耐震基準と今後の課題 について詳しく解説します♪
日本は世界でも有数の地震多発国であり、建物の耐震性を確保するためには、基礎工事が最も重要な役割を果たします。どれだけ頑丈な建物を建てても、基礎が不安定だと地震の揺れに耐えられず、建物全体が倒壊するリスクが高まります。
1. 基礎工事における耐震性とは?
基礎工事の耐震性とは、地震の揺れや地盤の変化に対して、建物の安定性を確保する性能 のことを指します。地震時に基礎が適切に機能しないと、建物が傾く・沈下する・倒壊する などの被害が発生します。
耐震性の高い基礎を作ることで、地震時の建物の揺れを軽減し、安全性を確保できる
地盤の強度や種類に応じた適切な基礎工法を選ぶことが重要
耐震設計に基づいた施工を行い、長期的に耐久性を維持する工夫が必要
基礎の耐震性能が、建物全体の耐震性を決定づける!
2. 耐震性の高い基礎の種類と特徴
(1) 布基礎(連続フーチング基礎)【一般住宅向け】
特徴
・ 建物の外周と内部の主要な壁の下に連続して設置される基礎
・ 施工が比較的簡単で、コストを抑えられる
・ 住宅地で一般的に使用されるが、耐震性は地盤の影響を受けやすい
耐震性向上のポイント
・ 地盤改良を施し、沈下を防ぐ
・ 基礎幅を広げて、建物を支える力を向上
・ 鉄筋を適切に配置し、強度を確保
地盤がしっかりしている地域では有効だが、地盤が弱いと耐震性が低下するため注意!
(2) ベタ基礎(耐震性◎)【現在の主流】
特徴
・ 基礎全体が鉄筋コンクリートで覆われた構造
・ 建物の荷重を均等に分散できるため、不同沈下に強い
・ 耐震性・耐久性が高く、現在の住宅建築では標準的な基礎工法
耐震性向上のポイント
・ 厚みを十分に確保し、剛性を高める
・ 基礎の鉄筋をしっかり組み、強度を確保
・ 排水対策を行い、基礎の劣化を防ぐ
ベタ基礎は、地震の揺れを分散できるため、耐震性に優れている!
(3) 杭基礎(地盤が弱い場所向け)【高層建築・大型施設】
特徴
・ 地盤が軟弱な場合に、杭を打ち込んで建物を支える基礎
・ 支持杭(硬い地盤に杭を打ち込む)と摩擦杭(地盤との摩擦で支える)の2種類がある
・ 高層ビルや工場など、重量のある建築物に使用される
耐震性向上のポイント
・ 適切な杭の長さ・径を選定し、地震時の揺れに強くする
・ 地盤の状態に応じて最適な杭工法を採用
・ 杭頭の固定方法を工夫し、建物との一体性を確保
杭基礎は、地盤の影響を最小限に抑え、安定した耐震性を確保できる!
3. 耐震性を高める基礎施工のポイント
(1) 地盤調査と改良の実施
建物を建てる前に、スウェーデン式サウンディング試験やボーリング調査を実施
軟弱地盤の場合は、表層改良・柱状改良・鋼管杭工法などで地盤を強化
地盤が弱いと、どんなに強固な基礎を作っても地震時に沈下してしまうため、事前の調査と対策が必須!
(2) 鉄筋の適切な配置と補強
基礎のコンクリート内部に十分な鉄筋を配置し、耐震性を向上
基礎と建物の接合部を強化し、地震時の変形を防ぐ
適切な鉄筋の配置と補強で、基礎の耐久性と耐震性が向上!
(3) 基礎の厚みと剛性を確保
ベタ基礎の場合、コンクリートの厚みを通常より厚くする(15cm以上推奨)
基礎全体の剛性を高めるため、継ぎ目を少なくし、一体化させる
基礎の剛性が高いほど、地震のエネルギーを分散できる!
4. 既存建物の耐震補強方法
基礎の補強工事(耐震補強コンクリートの追加打設)
建物と基礎の接合部補強(アンカーボルトの増設)
地盤補強(薬液注入・鋼管杭打設)
築30年以上の建物は、耐震診断を行い、必要な補強を施すべき!
5. 日本の耐震基準と今後の課題
1981年以前の建物は「旧耐震基準」であり、地震に対して脆弱な可能性が高い
2000年以降の「現行耐震基準」では、より厳格な基礎設計が求められている
地震多発国である日本では、今後さらなる耐震技術の向上が必要
旧耐震基準の建物は、耐震診断を受け、必要な補強工事を行うことが推奨される!
6. まとめ:耐震性の高い基礎工事で地震に強い建物を実現!
ベタ基礎や杭基礎など、地震に強い基礎工法を選択
地盤調査をしっかり行い、軟弱地盤では改良工事を実施
鉄筋補強や基礎の厚みを確保し、剛性を高める
耐震補強を行い、古い建物の耐震性を向上させる
安全な住環境を守るために、耐震性の高い基礎工事を徹底しよう!
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